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吉野へ、天川へ、飛鳥へ。 奈良と和歌山を結ぶ道の途中、 旅人たちがここで夜を明かした。
江戸から続く新町の路地は、 今もひっそりと、その記憶を帯びている。 歩けば、時代の重さに触れる。

五條新町。 江戸時代、この一帯は紀州街道の宿場として栄えた。 商人、巡礼者、武士—— さまざまな人々が吉野や高野山へ向かう途中、 この路地で一夜を過ごした。
時代が変わり、街道を行き交う人の姿は消えた。 それでもこの場所には、 古い建物の骨格と、路地の空気と、 時間の層が、静かに残っている。
余韻は、そのひとつの棟に宿る宿。 旅人がここで夜を明かした記憶の続きに、 あなたの一夜がある。

周辺
五條は、奈良の南の入り口にある。 車で30〜60分の圏内に、 吉野、飛鳥、天川、高野山—— 日本の奥深い場所がいくつも潜んでいる。
観光地らしいにぎわいではなく、 ただそこにある風景と静けさ。 五條を拠点に、そこへ向かうのがいい。
Area Guide

吉野
01 — Yoshino
山全体が桜に染まる朝、ここでしか見られない景色がある。信仰の山を歩けば、桜はただ美しいだけでなく、どこか畏れを感じさせる。
車で約40分

天川
02 — Tenkawa
原生林の奥、清流の音だけが聞こえる場所がある。修験道の聖地として千年以上守られてきた自然は、ただ静かに、深い。
車で約50分

飛鳥
03 — Asuka
自転車でゆっくり走ると、古墳と棚田が次々と現れる。日本が日本になる以前の風景が、今もここに残っている。
車で約30分

高野山
04 — Koyasan
杉木立の参道を歩くと、時間の感覚が変わる。弘法大師が開いたこの山に、百万基を超える墓石と、今も続く祈りがある。
車で約60分

十津川
05 — Totsukawa
深い渓谷に沿って続く集落と湯けむり。日本最大の村に、今も変わらない山里の暮らしがある。
車で約60分

宇陀
06 — Uda
龍王ヶ淵の静かな水面に、杉林がそのまま映り込む。知る人だけが辿り着く、宇陀の奥の景色。
車で約40分